雨が降ったので、立て看板規制とコロナ情勢、オンライン新歓について考える

2020/04/24

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(中央執行委員の作部がひとりごとをお送りします)

今日の街宣は雨につき中止・・・

今日は14時から百万遍で5月1日京都緊急デモの街頭宣伝をやろうと思っていたのですが、雨につき中止しました・・・。天気予報は晴れだったのに何故だ・・・! 降ったり止んだり、煮え切らない態度を取りやがって畜生・・・。

先週は百万遍で街頭宣伝できましたが、目下緊急事態宣言下ですが何だかんだで人通りはありますね。学生もけっこういてビラの受け取りも良かったのでぼちぼち続けていきたいところです。

さて、今日は中止になってしまったので最近思うところを書き連ねてみようと思います。

オンライン新歓が盛り上がっている

もうすぐ立て看板規制が始まってから2年になります。やはり立て看のない石垣は寂しいですね。本当だったら今頃新歓の立て看が大量に立って賑わっていたはずなんですが、立て看規制とコロナ情勢のダブルパンチで寂れてしまっています。

一方で、新歓の場を何とか確保しようと、オンライン新歓に色んな所が挑戦しているようです。


こういうのを見るとやはり学生の底力を感じます。京大当局は立て看板規制にせよ、コロナに便乗した課外活動の自粛強制や施設利用の禁止にせよ、ひたすら学生の活動領域を狭めていっていますが、どういう形であれ学生が熱意をもって新たな領域を開拓していっているのは素晴らしいことです。

ただ、だからこそ京大当局の規制にみんなで抗議していきたいと思っています。今回、多くの京大のサークルが当局に言われるまでもなく活動形態を見直し、オンラインでの交流を模索していきました。しかしオンラインでの交流が、当局の規制や弾圧の「逃げ場」として認識されるようになれば、どんどん学生の課外活動が縮小していくことになりかねません。

課外活動は単なる「遊び」ではありません。学生の熱意を呼び覚まし、人生を豊かにし、団結して社会を運営する経験を培い、学問の領域においてもインスピレーションを注入します。

今後課外活動の禁止が続き、学生が当局の指定する正課だけを享受していたら、結局は権力者の思惑に染められてしまうでしょう。まして人々の生活や命を守る気のない権力者なら、なおさらヤバいです。(そして政治の世界では緊急事態宣言を出しておいて、不良品のマスクを送りつけるだけの安倍首相ェ・・・)

コロナ情勢に無責任を決め込む京大当局

無能な(というか文科省の傀儡である)役員会のせいで規制や弾圧、金儲けだけが着々と進められています。それどころか、コロナ情勢を受けて対策や補償を進めるのではなく「自粛」を強制し、あとは自己責任とばかりに学生を放置しています。

→ 京大当局に対して十一項目要求を提出しました

関西一円の大学で授業延期を決めたのは最も遅く、実は京都市で最初の感染者は京大生だったが、追及を逃れるために隠蔽したという情報すらあります。怒りを通り越して情けなくなってきます。

大学には、有効に活用すれば、集中した施設や人材を使って人々の生活を豊かにするだけの力があるはずです。まして京都大学ならなおさらです。

検査キットを開発して韓国みたいにドライブスルー検査をやるだとか、施設を開放して基礎疾患を持っている人や感染者の隔離スペースを提供するだとか、感染リスクの低いエンタメを考案するだとか、学生や近隣住民に正確で有益な情報を周知するだとか、いくらでもできることはあります。

韓国のドライブスルー検査

学生自治や教授会自治がまともに機能していれば、団結してそういう行動をすることもできたでしょう。実際、熊野寮自治会なんかは寮として対策を練って動いていたりします。

→ 熊野寮自治会の声明

しかし実際には京大当局は政府・文科省をバックにひたすら学生との対話と大学の自治をつぶしてまわり、役員会に権限を集中して規制や弾圧をやりたい放題やった挙げ句、コロナ情勢に対して何一つ有効な対策を打てないという無様を晒しています。

活躍しているのは畑違い(?)の山中教授が必死にコロナ対策を呼びかけているくらい。3・11原発事故の時にはあれほど跋扈した有象無象の御用学者すら姿を見せないところに大学の崩壊を感じます。

結局、今の役員会支配を打倒する学生や教職員の団結と運動が求められていると思います。私は京大生の団結体としての全学自治会の復権のために力を尽くす立場です。

京大生全員がオンラインでつながる時

余談ですが、私はサマーウォーズという映画が大好きです。もともとデジモンが好きで、一時期プログラマをやっていたこともあって、こういうデジタルな世界観は大好きです。

仮想世界OZの様子

この映画ではネット上に作られたOZという仮想世界が出てきます。アバターを使って現実世界と遜色なくコミュニケーションを取れるという、言ってみればSNSの進化版です。物語的には、その発達した仮想世界で完結するのではなく、現実世界の人間関係といい具合に重なって演出されているところが魅力的でした。

2年前に立て看板規制が始まったとき、「それでも立て看を出すぞ!」と息巻く一方で、「仮想世界ならみんな気軽に立て看(広告)出せるのかなぁ」と思ったものです。

まぁOZの場合は行政が全面的に参加しているのもあって無理なんですが、民衆の側が営利や権力に左右されることのない仮想空間を独自に運営できたならば、「人と人がつながって何かをなす」という一点において無限の可能性があると思ったわけです。

京大当局は、その権力を使って入学式やらガイダンスやらの場を用意して、同学会とか吉田寮自治会とか学生の活動へのネガキャンをやり放題です。KULASISを使って告示やお知らせを一斉送信することもできます。

一方で、学生の側は京大生全員の名簿や連絡先を持っているわけではなく、周知手段がありません。自治的に利用できる空間もどんどん減少し、残っているのは自治寮に加えてブンピカやJ地下、サークルBOXくらいでしょうか。それも当局による吉田寮生への提訴や、コロナ情勢を受けたJ地下封鎖など、攻撃対象にされています。

しかし例えば今始まっているオンライン新歓などの取り組みが発展して、当局の手の及ばない京大生全員が入る仮想空間(SNS)が作られればどうでしょうか。

簡単に京大生全体にサークルが宣伝したり、連携して活動の幅を広げたり、あるいは京大当局が学生の自治領域を各個撃破しようとしているのに対して即座に情報共有して全学的な討論を行なったり。

今は弾圧が厳しくてできていませんが、数年前まで同学会では1回生の英語授業前の休憩時間を使って、各クラスに入って討論を作っていました。あるいは、中央執行委員の選出のために全学選挙を行い、1人1人から投票を集めるということもやっていました。めちゃくちゃ労力がかかるし、クラスの学生からしても単語テストの勉強時間がなくなるなど、それはもう大変でした(やりがいはありましたが)。しかし京大生SNSがあれば、クラスごとの討論や全学投票は格段にやりやすくなります。

今、コロナ問題をはじめ、立て看板規制、キャップ制の強化、NF規制、吉田寮生への提訴、当局に逆らった学生への見せしめの懲戒処分や逮捕・起訴・・・数え上げればきりがないほどに学生の権利が脅かされています。

こうした問題を、個々バラバラではなく全学の共通の課題として、2万人いる京大生が一斉に抗議行動に立てばいくらでも覆すチャンスがあります。NFの日程短縮問題は、5000人がアンケートで反対を表明して撤回を勝ち取りました。

しかしNFのように全学生が直接関わりを持っていて、かつ反射神経で反対できる問題ばかりではありません。だからこそ全学自治会の必要性は日に日に高まっていると感じます。京大当局がひたすら学生同士を分断して正課のカリキュラムが大学のすべてだと言わんばかりに管理強化を進めている中で、それに対抗するつながり・団結・力を作り出し、組織として当局に対峙するのが全学自治会です。(現状、まだまだその段階には遠いですが、目指しているのはそこです)

現状、学部によってはクラスごとのLINEグループがあったりしますが、全学をまたぐものは存在しません。当局の規制や弾圧が厳しくなる中でむしろ発展しつつあるオンラインでの交流が、全学自治を作り出すツールに発展していくのではないか、それを実際に作り出していきたいという思いが私にはあります。(共感した人がいれば運営会議にどうぞ!)

あくまで現実を変革するために

ただ、あくまでSNSはつながりを作るためのツールであり、変革すべきは現実世界です。サマーウォーズでは現実世界を脅かす敵を仮想世界でのバトルとクラッキングでどうにかしてましたが、現実はそう甘くありません。

立て看板を作るのも撤去するのも現実の人間です。京大当局に抗議する学生をしょっぴくのは現実の武装した警察官であり、刑務官が牢獄を監視して脱走を防ぐのです。権力が支配を維持できるのは、圧倒的な物質力を持っているからです。

京大ではかつて2000人の集会と有志のハンガーストライキで学生処分(京大当局の規制を無視して同学会の代議員選挙をやったことが原因)を数日で撤回させたことがあります。長年に渡って学生が当たり前に享受してきた立て看板や集会、ビラまきの自由も、かつての学生が文字通り血みどろの攻防を経て勝ち取ったものです。

このコロナ情勢の中でオンラインを駆使してつながっていくことはめちゃくちゃポジティブです。ただ、そうやって培ったつながりは現実の運動で表現したときにはじめて現実を変革する力になります。人が感動するのも、いつだって生身の人間が体を張って行動に立ち上がる瞬間です。

自主規制(自主管理ではなく)ばかりでは何も変わりません。今の状況が1年・2年と続けば(大学や政府はそれを狙うでしょう)、学生自治は衰滅し、「良い権力者」を求めるファシズムが台頭していくでしょう。

しかし職員組合が推挙した”リベラル”山極総長がこの数年間でやったことを見れば、それじゃどうしようもないことは明らかでしょう。そろそろ総長選がはじまりますが、誰がなろうと私たち自身が力を持つ必要があるという本質は変わりません。

私たちが5月1日にデモを企画したのも、緊急事態宣言と課外活動の自粛強制の中で、それでも街頭に出て行動することで、「権力者に委ねてコロナ情勢が過ぎ去るのを”待つ”のではなく、力を合わせて“解決”しよう」と訴えるためです。

シャープのフィリピン人労働者がこの情勢で「マスクを作らせて」とデモ活動をしたり、アメリカではGEの労働者が「人工呼吸器を作らせろ」とデモをしたり、さまざまな場所で自分たちでこの大変な状況を変えようとする活動が行われています。

私たちも、そうした人々に続き、現実を変えるために行動します。ぜひ、5月1日の京都緊急デモに集まってください。



5/1 京都緊急デモの要項

大学・政府は「コロナ対策」を口実にするな! 規制反対、対策と補償を!

 ◆ 京都大学当局は社会的責任を果たせ
 ◆ 「自粛」強制ではなく学生の自主管理を
 ◆ 立て看板規制2周年に抗議する
 ◆ 改憲=緊急事態条項導入を許さない

 12:00 三条大橋下 西側河原集合
 12:30 デモ出発(円山公園解散)
 主催: 京都大学全学自治会同学会 執行委員会

 ※ 感染対策としてマスクを配布し、1.5m間隔で行進します。

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運営会議(※)
 2月9日(火) 14:00〜
 ※ 参加・見学希望者はDM・メールで連絡をお願いします。

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